本記事の信頼性
- 2012年9月~2013年8月にマイケル・ジョーダンの母校「ノースカロライナ大学チャペルヒル校(UNC)」で客員研究員として働いた経験があり,アメリカの大学バスケ(NCAA)やNBAに詳しい.
- 2020年1月~現在はアメリカのノースカロライナ州チャペルヒル(UNCがある町)にあるGuarantee Happiness LLCでCTO,2022年6月~現在はアメリカのノースカロライナ州チャペルヒルにあるJapanese Tar Heel, Inc.のCEO兼CTOとして働いているので,アメリカの最新のバスケに詳しい.
- マイケル・ジョーダンに関する記事を50本以上,ノースカロライナ州やUNCに関する記事を200本以上執筆.
- 中高はバスケ部で,中学は千葉県ベスト8,高校は千葉県ベスト16.UNCの学生やノースカロライナ州の地元の方と一緒にアメリカのバスケの経験あり.
こういった私が解説していきます.
目次
サム・パーキンス
サム・パーキンスは,1980~1984年にノースカロライナ大学チャペルヒル校(UNC)で活躍した選手です.
サム・パーキンスのポジションは,パワー・フォワードとセンターです.
UNCでは,サム・パーキンスは主にセンターとしてプレイしていました.
サム・パーキンスはシュートレンジが広く左利きであることが特徴です.
サム・パーキンスは,以下の3つのニックネームがあります.
- Big Smooth:206cm(6.9フィート)の巨体で柔軟なプレイをするため(スラムダンクの翔陽の花形に似ています)
- Sleepy Sam:いつも眠そうな顔をしているため
- The Big Easy:NBAキャリアの後期は(パワー・フォワードやセンターのポジションで)3Pシュートの名手だったため(現代NBAのさきがけ)
サム・パーキンスの解説動画はこちらです.
サム・パーキンスの大学時代の活躍
サム・パーキンスの1990~1994年の大学時代の活躍を紹介していきます.
サム・パーキンスは,1991~1994年にマイケル・ジョーダンとチームメイトでした.
以下にサム・パーキンス(背番号#41)とマイケル・ジョーダン(背番号#23)の2ショットです.とても仲が良さそうですね!
1981年3月7日:ACCトーナメント優勝とMVP受賞
1981年3月7日のACCトーナメントの決勝でUNCはメリーランド大学に61-60で勝利しました.
サム・パーキンスは1年生でスターティング5として活躍し,ACCトーナメントでMVPを受賞しました.
1982年3月29日:NCAAトーナメント優勝
サム・パーキンスは,1982年3月29日のNCAAトーナメントの決勝で,マイケル・ジョーダンやジェームズ・ウォージーと共にジョージタウン大学に63-62で勝利し,優勝しました.
この試合では,ジェームズ・ウォージーは28得点,4リバウンド,マイケル・ジョーダンは16得点,9リバウンドの活躍でした.
これに対して,サム・パーキンスは10得点,7リバウンドなのでチームの貢献度は低く見えます.
しかし,ジョージタウン大学のエースセンターのパトリック・ユーイングとマッチアップする等,数字として成績(スタッツ)に残らない部分でチームの勝利に貢献しました.
サム・パーキンスが泥臭い仕事をしていたからこそ,ジェームズ・ウォージーやマイケル・ジョーダンが多く得点できて勝利したといっても過言ではありません.
縁の下の力持ちですね!
1982年のNCAAトーナメントでスターティング5だったマイケル・ジョーダン,ジェームス・ウォージー,ジミー・ブラック,マット・ドハーティを知りたいあなたはこちらからどうぞ.
大学時代の受賞歴
サム・パーキンスの大学時代の受賞歴は以下になります.とてもすごいことがわかります.
- ACC Rookie-of-the-Year(1981年)
- ACC Tournament MVP(1981年)
- Second-team All-America(1982年)
- First-team All-America(1983,1984年)
- USA Basketball Male Athlete of the Year(1984年)(マイケル・ジョーダンと同時受賞)
サム・パーキンスのNBA時代の活躍
サム・パーキンスは,1984年のNBAドラフトに1巡目4位でダラス・マーベリックスに指名されました.(マイケル・ジョーダンは1巡目3位なので,次の順位です.)
サム・パーキンスは,NBAで1984~2001年に活躍しました.
- 1984~1990年:ダラス・マーベリックス
- 1990~1993年:ロサンゼルス・レイカーズ
- 1993~1998年:シアトル・スーパーソニックス
- 1998~2001年:インディアナ・ペイサーズ
1984~1990年:ダラス・マーベリックス時代の活躍
ダラス・マーベリックス時代の活躍を紹介します.
サム・パーキンスの背番号は1984~1986年シーズンは#41,1986~1990年シーズンは#44です.
1984~1985年:ルーキーシーズンのハイライト動画
1984~1985年のルーキーシーズンのハイライト動画です.
1990~1993年:ロサンゼルス・レイカーズ時代の活躍
ロサンゼルス・レイカーズ時代の活躍を紹介します.
サム・パーキンスの背番号は1990~1992年シーズンは#14,1992~1993年シーズンは#40です.
1991年6月2日:NBAファイナル第1戦のウイニングショット
NBAファイナルのシカゴ・ブルズとの第1戦で89-91と2点差で負けている時,サム・パーキンスは後半残り14秒で3Pのウイニングショットを決めて92-91と逆転しました.
そのまま逃げ切ってロサンゼルス・レイカーズはシカゴ・ブルズに93-91で勝利しました.
1:37:22でサム・パーキンスのウイニングショットを観ましょう!
1993~1998年:シアトル・スーパーソニックス時代の活躍
1993~1998年のシアトル・スーパーソニックス時代の活躍を紹介します.
サム・パーキンスの背番号は#14です.
サム・パーキンスは,1992年のシアトル・スーパーソニックスに移籍した後に,3Pシューターに転向しました.
サム・パーキンスの1992~1995年の成績を下表に示します.平均3Pシュート数の割合(= 平均3Pシュート数 / 平均シュート数の合計)が0.09,0.15,0.34と増加していることがわかります.
年 | 平均2Pシュート数 | 平均3Pシュート数 | 平均シュート数の合計 | 平均3Pシュート数/ 平均シュート数の合計 |
---|---|---|---|---|
1992~1993 | 9.2 | 0.9 | 10.1 | 0.09 (= 0.9 / 10.1) |
1993~1994 | 7.7 | 1.4 | 9.1 | 0.15 (= 1.4 / 9.1) |
1994~1995 | 6.3 | 3.3 | 9.6 | 0.34 (= 3.3 / 9.6) |
1993年5月8日:NBAプレーオフ1回戦の第5戦で20得点(4本の3P)の活躍
1993年5月8日のNBAプレーオフ1回戦のユタ・ジャズとの第5戦で,サム・パーキンス(背番号#14)の20得点(4本の3P)の活躍により100-92で勝利しました.
前半は30-39と厳しい状況だったのですが,第3Qでサム・パーキンスが11得点の活躍で第3Q終了時点で69-57と逆転に成功し,第4Qはそのまま逃げ切りました.
1995年1月10日:ゴールデンステイト・ウォリアーズ戦で21得点(5本の3P)の活躍
サム・パーキンスは,1995年1月10日のゴールデンステイト・ウォリアーズ戦で21得点(5本の3P)の活躍で,128-118で勝利しました.
1997年2月9日:NBA3Pシュートアウト
1997年のサム・パーキンスがグレン・ライスとのNBA3Pシュートアウト対決です.
NBA3Pシュートアウトは,NBAオールスターゲーム前の3Pシュートを競うゲームです.
サム・パーキンスはパワー・フォワードとセンターのインサイドポジションですが,NBA3Pシュートアウトに選ばれるほどの名3Pシューターであることがわかります.
1998~2001年:インディアナ・ペイサーズ時代の活躍
インディアナ・ペイサーズ時代の活躍を紹介します.
サム・パーキンスの背番号は#14です.
1999年5月11日:NBAプレーオフの第2戦で14分で14得点の活躍
1999年5月11日:NBAプレーオフのミルウォーキー・バックスとの第2戦で,サム・パーキンス(背番号#14)は14分で14得点の活躍でした.
試合はオーバータイムの末,インディアナ・ペイサーズがミルウォーキー・バックスに108-107で勝利しました.
インディアナ・ペイサーズ時代から主にシックスマンでの出場が多くなりましたが,試合を流れを変える名3Pシューターとして活躍していたことがわかります.
サム・パーキンスのアメリカ代表時代の活躍
サム・パーキンスのアメリカ代表時代の活躍を紹介します.
1979年:バスケットボールU-19世界選手権での活躍
サム・パーキンスは,1979年のバスケットボールU-19世界選手権でアメリカ代表として活躍し,金メダルを獲得しました.
ジェームズ・ウォージーもチームメイトでした.
動画は見つかり次第追加します.
1983年:パンアメリカン競技大会での活躍
サム・パーキンスは,1983年のパンアメリカン競技大会でアメリカ代表として活躍しました.
サム・パーキンスの背番号は#8です.
また,マイケル・ジョーダンとチームメイトでデュオとして活躍しました.
プエルトリコ代表戦の動画です.
1984年:ロサンゼルスオリンピックでの活躍
サム・パーキンスはアメリカ代表として,ロサンゼルスオリンピック前の練習試合でNBAオールスターを相手に全勝し,ロサンゼルスオリンピックも全勝して金メダルを獲得しました.
サム・パーキンスの背番号は#14です.
1984年7月31日:ロサンゼルスオリンピックのグループリーグのカナダ代表戦
ロサンゼルスオリンピックのグループリーグのカナダ代表戦のハイライト動画です.
アメリカ代表はカナダ代表に89-68で勝利しました.
サム・パーキンスは以下のシーンで得点しています.
- 0:00:ゴール下の2Pフックシュート
- 0:11:マイケル・ジョーダンのジャンプシュートのフェイクからのアシストによるサム・パーキンスの2Pロングシュート
- 2:44:マイケル・ジョーダンのドライブからのアシストによる,サム・パーキンスの0度からの2Pジャンプシュート
まとめ
マイケル・ジョーダンが大学時代に優勝した時の名センター「サム・パーキンス」を紹介しました.
サム・パーキンスは1982年にジェームズ・ウォージーやマイケル・ジョーダンと共にNCAAトーナメントで優勝しました.
サム・パーキンスは,NBAのキャリア前期では優秀なインサイド選手,キャリア後期は名3Pシューターとして活躍しました.
偉大な黒子の選手です!
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